2013年11月14日木曜日

始まりに少し近づきました。

大人になると、感情を抑えたり我慢することが多くなります。

音楽を聴くと抑えられていた喜怒哀楽の感情が、

解放されるような気持ち良さがあります。

音楽は私にとって感覚のウォーミングアップになると気づきました。




作品作りをする時、イメージの世界に入っていきます。

その時に音楽があると自分の気持ちや集中力を

高めていくきっかけになってくれて、

自分の感受性の限界を少し押し上げていく感じがするのです。




だから部屋にスピーカーを買って、

作品作りに音楽を取り入れることにしました。

パソコンでも聴けるのですが、

アンプがついていて、音質とデザインが気に入った

JBLのCREATURE IIIというスピーカーを選んで、

これまでより少し心地よい音楽空間を作りました。




新しい生活が始まるような気がしたのですが、

よく考えてみると、始まりに戻ったような感じがしています。



今から10年くらい前に、写真と音楽と言葉と味と香りの展示会をしました。

見るだけでなく五感に訴える舞台のような空間を作りたいと考えました。

当時会社を辞めて収入がなく、

写真展の会場費用は仲間が支援してくれました。私の恩人です。

みんなの優しい気持ちに触れて、写真への道を志すスタートになりました。



「人生を振り返ったとき、今の私に残っているのは

自分がどうしようもなく悩んでいた時に、

人からかけてもらった言葉や、一生懸命な人の姿、人の思いに触れ、

励まされた時の”感動”でした。

感動には、人を幸せな気持ちや優しい気持ちにさせる何かがあります。

だからこれから自分の人生をかけて感動を作りたい。

自分が見つけた感動を人と共有していきたい。」



具体的なことは何もないですが、

自分なりにこれからの生き方について真剣に考えていました。



会社を辞めてから専門学校に入る前だったので、

写真の理論も技術もちゃんと学ぶ前でしたが、

日々の暮らしの中で見つけたこと、大切だと感じたこと、

自分が優しい気持ちになれたことを、

撮りためてそれを言葉にしていきました。



五感をテーマにしたのは、映画や演劇からヒントを得ました。

たった2時間の中でその世界にぐいぐい入り込めるのは、

映像、音楽、セリフがあるからです。



五感すべてを使えば、自分が伝えたいことを

もっと強く伝えられるのではないかと考えました。



音楽は会場に流すのではなく、

来場者にイヤホンを持ち歩いてもらって、

作品の前に吊ってあるポータブルCDで、

それぞれの作品に合わせた音楽を準備しました。




前の会社の人たちがたくさん応援に来てくれて、

関西ウォーカーさんにも掲載されたこともあり、

展示会場がスタートしてからの最高来場者数を記録しました。




開催期間中にお誕生日だということを忘れるくらい夢中になっていたのですが、

それまでの人生の中で最高のお誕生日になりました。



鼻歌を歌いたくなるくらいご機嫌になれるようにと、

展示会のタイトルにしました。

そして人生一度きりだから、一歩踏み出してみました。

あれから10年くらい経って

今また鼻歌のように優しく、そうあれるようにブログのタイトルにしました。




私が大切にしたいと思うことは、

明日起きるのが楽しみな人生でいられるか、

鼻歌を歌いたくなる気分で今日を過ごせるかどうか、

そして感動を作るために、

今できることを一つずつやっていきたいと思います。

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